新潟大学に期待すること

前全学同窓会長

内田 力

1968(昭和43)年 工学部卒

  全学同窓会が創立10周年を迎えられ、心よりお慶び申し上げます。
  私は、平成10年から24年までの14年間に亘り工学部同窓会(悠久会)の理事長を、また、平成20年4月から24年3月の4年間は併せて全学同窓会長を務めさせていただきました。在任期間中に、工学部同窓会と全学同窓会に関わる幾つかの大きな出来事がありました。主なものとして、平成15年の工学部創立80周年に際して実施された新潟大学科学技術交流悠久会館の建設事業(平成19年3月に会館竣工)や、平成18年4月の全学同窓会の発足などが挙げられます。また、平成23年3月に発生した東日本大震災により、平成22年度の卒業式が中止となり、例年同日に開催していた工学部卒業祝賀会も中止となりました。これらは大変に残念な出来事ではありましたが、その後工学部同窓会は後援会と協力して震災のための奨学給付金制度を直ちに立ち上げ、学生支援をさらに拡充させることができました。このように近年は、全学同窓会や工学部同窓会による学生支援制度が大変に充実してきています。これは同窓会と大学との連携が、益々重要になってきていることの証しであると思っています。
  平成16年度に大学が法人化され、10年以上が経過しました。その間に、大学を取り巻く状況は大きく変化してきております。今後は各大学が独自の特色を活かし、如何に個性を伸ばしつつ発展して行くかが問われるようになるものと思います。母校新潟大学には、地域や産業界と協同しながら、新潟と世界とをつなぐ研究や人材育成をより一層推進して行かれることを期待しております。その際には、同窓会(同窓生)が必ずやお役に立てるものと思います。これまで以上に母校と同窓会とが連携を強め、共に発展して行くことを願っております。

全学同窓会創立10周年を祝して

新潟大学名誉教授(全学同窓会創立時学長)

長谷川 彰

1960(昭和35)年 理学部卒

  新潟大学全学同窓会が創立10周年を迎えられましたことを心よりお慶び申し上げます。
  平成16年4月の国立大学法人化を機に、教育と研究とならび、社会貢献が大学の第三の使命として位置づけられました。大学が社会との関係を深めていく上で同窓会との連携が不可欠であるとの共通認識のもと、法人化と同時に全学同窓会連絡協議会が設立され、二年間の準備を経て全学同窓会が発足したことは誠に意義深いことでした。
 現代社会が学生たちに求めているのは、専門的知識や技術は当然のこととして、人間としての総合的能力、すなわち人間力をも求めるようになってきています。ここに社会人としての先輩である皆様が寄与する余地があります。課外活動やインターンシップへの支援、各界で活躍する卒業生の講話や在校生との対話など、将来を担う人材の育成へのご協力に期待したいと思います。
  蓄積された知的資産の社会展開を目指し、学内に知的財産本部を設置するとともに、(株)新潟ティーエルオーへの出資も行いました。その成果の一つが「クイック水素ガス検知センサーの発明」であり、平成18年度第4回産学官連携功労者表彰で文部科学大臣賞を受賞したことは幸先よいスタートとなりました。イノベーションに基づく地域活性化への期待は増すばかりであり、特に産業界で活躍される方々のご協力を必要としています。
  地方の人口減少が止まらず、それが地域経済を縮小させ、さらに人口減少を加速するという負のスパイラルが危惧されています。地域拠点大学としての責務を担う本学には、卒業生の地元定着率向上などにおいて地方創生の一翼を担うことが求められています。社会が大きく変化する中、大学の第三の使命に対する期待は高いものがあります。皆様は、母校に対する熱い思いに立ち返っていただき、一層のご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
  全学同窓会の益々のご発展を祈念いたします。

全学同窓会は新潟大学全体の発展と社会への貢献、会員相互の連携と親睦を目的としています。全学同窓会は年会費を設定せず、会員からの賛助会費(任意)、各学部同窓会からの拠出金、企業・団体からの協賛会費で運営されています。ついては、別添の「新潟大学全学同窓会への賛助会費納入のお願い」の趣旨に御賛同いただき御支援をお願い申し上げます。

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